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2018.05.18
街歩きで見つけた昭和

相談員雲井の街歩きで見つけた昭和~東京35区時代の名残との出会い~

通勤の行き帰りを最近、歩いています。片道5kmちょっとの道のりですが、慣れてくるとなかなか楽しいものでまだひと月半ほどですが自然に続けられています。

徒歩ですから、いつもはまっすぐ行くところを気まぐれに右や左に曲がってみたりと自由自在なので、ついつい寄り道してしまいます。こないだも交通量の多い大通りを避けようと適当なところで右に折れて住宅街をふらふらと歩いてみたのですが、思わぬところで「昭和好き」にはたまらないネタに出会いました。

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戸建ての民家と学生向けのワンルームマンションが混在した、どこにでもある住宅街の路地の一角にこんな表札を掲げているお宅がありました。これはかなりの「レアもの」です。

二段階でレアなんですが、まず注目したいのが「諏訪町+地番表示」の住所です。この「地番」は、三十二番地の隣が必ずしも三十三番地じゃなかったりと郵便屋さん泣かせだったこともあって昭和30年代後半から、住居表示(1丁目2番地3号みたいなやつです)が地域ごとに順次、施行されるようになりました。

この住居表示施行の際にいくつかの小さな町名が統合されてしまうことが多く、古くからの由緒ある地名がこの住居表示によって消えてしまったのです。諏訪町もそうですね。現在は西早稲田二丁目と新しい住所になってしまいました。明治通りに「諏訪町」という交差点がありますが、これは当時の名残です。

そしてもう一段階レアなのが「淀橋區」です。これは昭和探しの街歩きが大好きの私でもなかなかお目にかかれない「旧区名」です。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、東京には昭和22年まで35区もあったんです。いくつかの区を統合して現在の23区に落ち着いたのですが、新宿区は当時の淀橋區と牛込區、四谷區の3区が統合してできた区なのです。

…ということはこの表札、少なくとも昭和22年以前のものということになります。70年以上前ですね。平成の世ももうすぐ終わるという21世紀の東京で、70年以上前の表札が今もしっかり残っているのって嬉しくなりませんか。

この「昭和探しの街歩き」、自分だけの特殊な趣味だと思っていたのですが意外と楽しんでいる方がいらっしゃるようで、インスタグラムでハッシュタグ「旧区名」と検索すると「神田區」や「芝區」などレア表札の画像がたくさんアップされていました。

「西新宿」や「東池袋」など現住所が「東西南北+町名」になっているところは、旧町名を統合してできた新しい町名であることが多いので、昭和探し街歩きではおススメエリアです。まずはご近所からふらふらと散策されてみてはいかがでしょうか。

(いいネタを見つけた方はどうぞ雲井までご一報ください♪)