有料老人ホームの費用を実践的に考える(2)管理費編
有料老人ホームの月額費用の中で、確認すべきもう一つの項目が今回取り上げる管理費です。
この管理費は、家賃と同様、例えば入院などでホームを不在にする期間があっても原則満額請求されます。入院期間が長引いた場合など病院に支払う入院費用と合わせて、ホームに支払う「家賃+管理費」が高額になると、負担も大きくなりますので、慎重に見ておきたいポイントです。
居室に持ち込める家電品を確認
要支援・要介護者を入居の主対象とするホームでは、居室内で使用する水道光熱費を管理費の中に含んでいるホームが一般的です。洗面・トイレなどの上下水道や照明・持込家電品の電気代を管理費に含むことによって月ごとの負担額にブレがなく、計算を立てやすい点はメリットといえるでしょう。
この「管理費に含む型」ホームの場合は、持ち込める家電品についても確認しておくと良いでしょう。エアコンは備え付けとなっているホームが多いですが、例えば消費電力の大きい冷蔵庫は、消費期限切れ食品の管理などの問題もあって持込不可としているホームが結構あります。
余談ですが、冷蔵庫やドライヤー、空気清浄機など持込家電品一点ごとに月額〇〇円と費用を追加で徴収するホームもありました…。
居室ごとのメーターで水光熱費を実費請求するホームも
要支援・要介護の方を主対象とするホームの中にも、電気・水道のメーターが居室ごとに取りつけられていて、毎月実費分を請求するところもあります。月ごとの負担額は変わりますが、水光熱費を管理費に含むホームと違って「使った分だけ」の請求となることで、家電品の持ちこみが少ない方や、そもそも日中は共用部でお過ごしなることが多い方にとってはむしろお得になることもあるのではないかと思います。
なお、お元気な高齢者を主な入居対象とするホームでは、ほぼ100%水光熱費は実費請求となっています。
管理費の内訳には注意
このように料金表にはただ「管理費」として記載されている金額も、内訳に注意すると見えてくるものがあります。
管理費は冒頭に申し上げたとおり、不在であっても原則全額請求されますから、「水光熱費を管理費に含む」ということは、逆に言うとまるまるひと月入院などで居室を空けていても「水光熱費分もひっくるめて」、管理費として請求されるということでもあるのです。
ウィルホームコンサルプラザでは、このようにご家族ではなかなか気づきにくい点も丁寧に解説しながらご相談を承っています。
気候が過ごしやすくなる秋以降は例年、ご相談件数が増え始める時期でもあります。どうぞお気軽にお問い合わせください!