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2015.10.07

介護付有料老人ホームなど高齢者ホームのあれこれ! ―入居費用など気になることを徹底解説 ―

介護付、住宅型、健康型と3つの類型に分かれた有料老人ホームのほか、新制度によって生まれたサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)についてもそれぞれの違いから費用、入居後のサービスまで詳しく解説します。

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類型ごとの有料老人ホームの概要

有料老人ホームは介護付・住宅型・健康型と3つの類型に分かれています。このうち健康型は入居時にお元気な方が入居対象で、介護が必要になった場合はご退去いただくタイプです。需要が少なく全国的に見てもほとんど数がありません。
介護付と住宅型、2つの類型の違いは介護保険の利用の仕方によります。
介護付が介護の必要な方、住宅型はお元気な方を対象としているように勘違いされがちですがそうではありません。介護付が有料老人ホーム自体が介護保険事業者となって要介護度別に定額の介護費用で包括的にサービスを提供するのに対し、住宅型は自宅で介護保険を利用される時と同様、外部の介護事業者と個別に契約し、食事介助など必要なサービスを選んで利用します。

サービス付き高齢者向け住宅とは

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは、2011年秋の法改正で新しく誕生した 高齢者の住まいで、「安否確認と生活相談」という2つのサービスが付いた賃貸住宅です。
開設にあたってはバリアフリー設計や居室面積などの必要案件を満たしたうえで都道府県・政令市・中核市の窓口で登録が必要となっています。
食事や介護サービス等の提供は登録にあたって義務付けられてはいませんので、 同建物内に介護事業所やクリニックなどを入居させることで要介護の入居者に必要なサービスを提供できるサ高住がある一方、バリアフリーの賃貸住宅で安否確認と生活相談のみを提供するところまで内容の幅が広い点は、ご入居を検討されるに あたって注意が必要です。

介護付有料老人ホーム・住宅型有料老人ホームの比較

介護付は要介護度別に介護費用が定額なので、将来要介護度が重くなられた時も ある程度費用を想定することができますが、限度額まで介護保険を利用することで包括的なケアを提供しているのでデイサービスなど他の介護保険サービスと併用することができません。一方、住宅型は必要なサービスだけを必要な分、利用する ことができますが、限度額を超えた分は全額自費扱いとなるため、要介護度が重くなられた際に介護費用が増大する可能性があります。
なお住宅型はホーム自体は介護保険サービスを提供しませんが、同建物内に訪問 介護などの事業所を同法人運営で併設し、入居者に介護サービスを提供している ところが多くなっています。

住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅の比較

住宅型有料老人ホームもサービス付き高齢者向け住宅も介護保険の利用の仕方は同じです。訪問介護などの介護事業所が建物内に併設されていればサービス利用のイメージも住宅型とサ高住で変わりはありません。確認をしておきたいのは入居契約の方式と協力医療機関です。
有料老人ホームの多くが居室と共用部を利用する権利を契約で定める「利用権方式」を採用しているのに対し、サ高住では長期入院等を理由に事業者が一方的に解約できないなど、借りる側の権利を強く認めた「借地借家法」に基づく賃貸借方式を採用しています。また協力医療機関を定めることは住宅型有料老人ホームでは必要ですが、サ高住では義務付けられていません。

有料老人ホームの費用

有料老人ホームの費用は入居時の入居一時金と入居後の月額利用料に大別されます。 入居一時金は家賃の全額または一部を入居時にまとめて前払いするもので、原則は 入居時に一括で支払いますが、ホームごとに定められた償却期間内に退去となった 場合は未償却分が返還されます。
償却期間を超えると返還金はなくなることとなりますが、その後の対応はホームによって異なります。(入居金の償却と返還金参照)また月額費用は家賃相当分・管理費・食費のほか、介護費、医療費・薬代、雑費などがかかります。
居室の水光熱費を管理費に含むかどうか、長期入院時の食費の取り扱いなどはホームに よって異なりますので確認が必要です。

サ高住の費用

サ高住はベースが賃貸住宅ですので入居時の費用は家賃の数か月分の敷金程度のところが大半で、ホームによっては敷金も不要というところもあります。有料老人ホームの入居金と違い、償却される性格のものではありませんので退去時には原状回復の費用を除き全額返還されます。月額利用料は有料老人ホームと比べて低額に見えますが、食費が別料金となっていることが多いので注意が必要です。

 

まとめ

介護付・住宅型それぞれの有料老人ホームの違いは介護保険の利用の仕方による もので、 要介護度の軽重ではないこと。サービス付き高齢者向け住宅は「入居金不要の有 料老人ホーム」ではなく、「安否確認・生活相談サービス付き高齢者向け住宅」であること。