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2015.10.19

費用・エリアだけで有料老人ホームを選んでしまうのはもったいない―様々なニーズに特化した有料老人ホームの例をご紹介―

近くに介護をしてくれる身内がいない、お母さんの認知症が進んで働きながら介護をするのが大変になってきた…などの理由から施設へのご入居を検討される方は少なくありません。
実際に施設を探して資料を取り寄せたり、見学をする前に、整理すべきことが意外とたくさんあるのです。

 

高齢者施設ってどんなところがあるの?
―公的な施設の現状とは―

高齢者施設は大きく分けると、公的な施設と民間企業が運営をしている施設の二つにわかれます。

下図はそれぞれの代表的な施設を取り上げてみました。
キャプチャ
公的な施設では、特別養護老人ホーム(略称:特養)という施設が一番有名でしょうか。ニュースでもよく取り上げられており、現状、ベッドの数よりも待機者数が上回っております。
また、2015年4月の介護保険制度の改正により、原則要介護3以上の方からでなければ、申し込みすらできなくなってしまいました。
介護老人保健施設(略称:老健)は、入院期間中に、長時間ベッドで過ごされていた方などが、在宅復帰できるようリハビリを行う施設となっております。
在宅復帰を目的として、原則3か月ごとにリハビリの経過を見ていき、復帰ができると判断がされれば3か月でご退所、もう少しリハビリが必要だと判断がされれば、3か月延長することもできることもありますが、終身にわたっての利用はしにくいと言えます。
介護療養型医療施設(略称:療養型)は病状が安定した高齢者に、介護・リハビリを提供するところです。現状医療や看護を必要としない方が多く占めており、平成29年度までに廃止をする方向で動いております。

特養は待機者が多い上に要介護3以上の重い方でなければ入れない、老健は在宅復帰のためのリハビリを提供する施設なので、終の棲家にはならない、療養型は廃止の方向で動いているので、公的な施設だけでは高齢者が生活できる施設は足りないということになります。

お体の状態が違えば求めるサービスも各人各様!

例えば、同じ83歳の男性が2人いたとします。Aさんは杖も使わずご自分の足で歩かれていて、一人でお出かけもできるお元気な方。一方、Bさんは右足に麻痺がある為車いすをご利用しており、一人でお風呂に入ることは困難な方。など、お体の状態はバラバラです。ということは、望まれるサービスも全く異なってきます。
そんな時に、上記のような公的な施設だけでは、それぞれのご要望には沿えません。そこで、様々なサービスを提供している民間の高齢者施設に注目が集まっています。

有料老人ホームの医療体制

最近では、「24時間看護師常駐」と謳う、有料老人ホームも増えてきました。これにより、介護職員ではできない医療行為(インスリンの投与など)が夜間帯でも対応できます。
また、有料老人ホームでは協力医療機関を定めることになっています。
提携をしている医療機関であれば、施設から病院までの送迎も無料です。付き添いは有料としているところもあるので確認が必要です。
24時間看護師が常駐の施設は安心ですが、日勤帯のみ看護師が常駐しているところと比較をすると、人件費の分の費用が上乗せされ、高額になっています。医療依存度の高い方が多くご入居されていることもあり、ホーム内のアクティビティもあまり活発ではないところもありますので、ご入居時にお元気な状態の方にはあまりお勧めはしません。

 リハビリに力を入れている有料老人ホームも!

入院前のように自分の足で歩きたい!好きなものを口から食べたい!など、近年リハビリに強い有料老人ホームはありませんか?というご要望をよく伺います。
有料老人ホームは基本的に、ご自宅の延長であり、老健ではないので、全てのホームで毎日必ず機械を使用してのリハビリを提供しているわけではありません。
したがって、理学療法士・作業療法士といったリハビリ専門のスタッフが常駐している施設はまだまだ少ないと言えます。
まだ有料老人ホーム全体から見ても数は少ないですが、理学療法士や作業療法士による日常生活動作のリハビリの他に、最近では言語聴覚士による嚥下(口から食べたり飲んだりしたものを咽頭から食道、食道から胃へ送ること)の評価・訓練をサポートする有料老人ホームも出てきました。
なお、上記のようなリハビリ専門スタッフの常勤は義務づけられていないので、出勤頻度、人数などは確認する必要があります。
また、最近ではホームにはリハビリ専門スタッフを常駐させずに、近隣のリハビリ病院等と連携を図って、通所で高頻度のリハビリを提供するところもあります。
リハビリの定義は各運営会社、各ホームによっても異なりますので、十分に注意が必要です。
機械を使うことだけではなく、居室から食堂までの移動、車いすからベッドまでの移乗といった生活における動作のすべてがリハビリであるといった考えのホームが多い傾向にあります。

 

アクティビティの内容・提供頻度

ヨガ、カラオケ大会、フラワーアレンジメント、体操など、室内で行うものから、お花見、外のお散歩、ちょっと遠出をしてスカイツリー見学といった外出のレクリエーションなどホームによって内容はバラバラです。
これらはご入居者様がこれをやりたい、あれをやりたいといったご要望が反映されることが多いので、男女の比率、平均の要介護度などにも左右されます。平均の要介護度が重たい場合は外出のレクリエーションも頻繁には行われないでしょう。
アクティビティとは別に、数人のご入居者様によって立ち上げられたサークル活動をやっているところもありますので、見学の際には聞いてみるといいかもしれません。

まとめ

高齢化が進み、高齢者の方が年々増えていくにつれて、高齢者施設にも様々なニーズが求められるようになりました。そして、高齢者が増えていくことと比例をして有料老人ホームなどの高齢者施設も急激に増加しています。
自分にはどこが合うのか、それぞれの施設の特徴を把握する必要があります。提供サービスにも幅が出てきて、これだけ選択肢が増えてきたにもかかわらず、費用や立地、建物といった比較的わかりやすい情報だけで決めてしまうのはもったいないと思いませんか?