1日に何件も有料老人ホームを見学してはいけないこれだけの理由その1
「日曜日しか時間が取れないので今週末にでも有料老人ホームを3つ4つ見学に行きたいのですが…」
私たちのところにご相談に来られる方の中からこのようなご相談をいただくことが結構あります。確かにご入院先の病院から退院を迫られているなど「お尻が決まっている」場合、致し方ない部分もあるのですが、極力避けたい見学スケジュールです。
ウィルホームコンサルプラザでは見学は1日ひと施設、見学希望の有料老人ホームが3つなら3日使いましょうとご提案しています。なぜ1日に何件も見学しない方が良いのでしょうか。何回かに分けて解説していきます。
■同じ条件で見学できない
パンフレットやホームページなど事前の情報収集で費用や立地、居室の広さなどの概要ははおおよそつかめているはずですので、見学ではそういった資料類ではわからない、有料老人ホームとしての姿勢や入居者の様子、お世話する職員の接遇などいわゆる「ソフト面」をチェックすることが大切ですが、これを確認しやすい、しづらい時間帯があるのです。
最も確認しやすいのが昼食の時間帯です。入居者が食堂に集まるので、お元気な方が多いのか、食事に介助を必要とされる方がどれくらいおられるのか、車いすを利用している方の割合や男女比はどうか…などがわかるほか、介助を必要とする方とそうでない方とで食堂を分けているかどうかなども確認できます。
入居者が皆さん食堂に集まっているということは、職員も大半は食堂にいます。入居者への言葉遣いはどうか、キビキビと事故のないよう周囲に目を配っているかなどがわかります。また食前食後の服薬のため、この時間帯は看護師さんもよく食堂で見かけます。
一方、昼食を終えた13時過ぎの見学になるとどうでしょうか。入居者の皆さんは昼下がりのおやつの時間までお部屋に戻って休まれる方が多くなります。結果、館内はどうしてもがらんとした印象になりがちです。どのような入居者がいらっしゃるのかも、その入居者に対して職員がどのように接しているのかもこの時間帯はわかりづらいということになります。
私たちが見学は1日ひと施設、昼食の時間に合わせての見学を強くお勧めし、日に何件も見学しない方が良いと考える最も大きな理由がこれです。他にもいくつか理由はあるのですが長くなってしまいましたので続きは次回といたします。お楽しみに!