重要事項説明書の「読み方」講座(10) まとめ | 有料老人ホーム、高齢者・シニア向け住宅を探すなら、紹介センターウィルホームコンサルプラザ


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2017.01.12

重要事項説明書の「読み方」講座(10) まとめ

昨年11月から連載してまいりました、重要事項説明書の「読み方」講座も今回で10回目、最終回となります。今回はまとめです。

パンフレットも広告の一種

有料老人ホームの情報に最初に接するのは、ホームのウェブサイトやパンフレットという方が多いと思います。新聞広告や折込チラシ、テレビCMなどがきっかけという方もおられますが、それでも詳しく情報を知りたいときは、資料請求でパンフレットを取り寄せたり、パソコンやスマートフォンなどを利用してウェブサイトを閲覧されるのではないでしょうか。

確かに新聞広告や折込チラシよりはパンフレットやウェブサイトの方が詳しい情報が載っているでしょう。しかしパンフレットもウェブサイトも、新聞広告や折込チラシと同様、ホームからすれば入居者を募集するという目的で作成された「広告」の一種なのです。

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他社ホームよりも優れているところはパンフレットでもウェブサイトでも大きく目立つように記載されているでしょうし、弱い部分は小さく目立たないように記載するでしょう。

有料老人ホームには「広告等に関する表示ガイドライン」があり、優良誤認を与えたり不当に消費者を誘引する表示を禁じ、記載すべき情報についてはその表現方法を細かく定めていますが、その情報を「どこに記載するか」、「どれくらいの大きさで記載するか」については特に決まりがないのです。

なぜ重要事項説明書を読めないといけないのか

つまりパンフレットやウェブサイトでは、ホームの「伝えたい情報」が目に入りやすく、「伝えたくない情報」は目に入りにくいということになります。複数のホームを比較するときに、これで正確な判断ができるでしょうか。

重要事項説明書は、都道府県によって表示順や項目に若干の違いはあるものの、同じ内容が同じ表示方法で記されています。これまでの9回でご紹介してきたとおり、特定の項目を目立たせて表示したり、表記したくない情報を隠したりすることができない書類なのです。

この重要事項説明書が「読める」ようになることで、複数のホームの比較が容易にでき、見学のときには要点を絞って質問したり確認したりすることができます。

入居契約のときに初めてこの重要事項説明書を見せられて、いきなり説明を聞いてもなかなか頭に入らないことは、これまでの連載に9回費やしたことでもお分かりになると思います。ましてやその後にすぐ入居契約が控えている状況で、全文丁寧に読み合わせることはまれで、「大事なところだけ端折りながら説明します」というところも少なくありません。そうすると質の悪い業者が、ホームにとって伝えたくないところを飛ばして説明されても気づくことすらできないのです。

これが、重要事項説明書を読めないといけない最大の理由です。ぜひ見学前のパンフレット請求のときに、合わせて最新の重要事項説明書も取り寄せてください。そしてよく「読んで」ください。送付を嫌がったり拒んだりするホームがあったとすれば、候補から外しても良いと思います。

10回にわたってアップしてまいりました本連載は今回が最終回となります。お付き合いいただきありがとうございました!どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。