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ウィルホームコンサルプラザのブログ

2020.03.30

書籍紹介(1)

新型コロナウイルスによる外出自粛もあり、自宅で過ごされる時間が増えた方も多いのではないかと思います。

そんなとき、テレビやYouTubeを眺めるのも良いですが、読書の時間にあててみてはいかがでしょうか。今回は今まで私が読んだ中からおすすめ本をご紹介したいと思います。面白そうと思った方はタイトルから検索してみてください。どれも読んで損はないはずです♪

 

 

介護するからだ(シリーズケアをひらく)

心理学と社会学がご専門の人間行動学者、細馬宏通先生による介護現場での細やかな観察とフィールドワークを通じた考察。具体的なエピソードをもとにしたとても読みやすい本なのですが、現場スタッフと入居者とのやり取りを録画し、映像をコマ送りで分析する手法は今まで読んだ「介護本」では見られなかった切り口で、「心なんて見ない。ただ動きを見る」という視点は新鮮でもありました。

介護するからだ

https://books.rakuten.co.jp/rb/14292380/

 

「老人ホーム大倒産時代」の備え方

社会福祉士、介護支援専門員の資格も持つ経営コンサルタント、濱田孝一先生が2017年に著した本です。タイトルだけでなく本文中に頻出する「素人事業者」、「素人経営者」と言葉も強めですが、濱田さんの業界に対する危機感や懸念の現れだと感じました。老人ホームランキングに意味がないことや、高層で居室フロア数の多いホームの問題点などについては同じ意見のブログ記事を私もアップしていたこともありウンウンとうなずきながら読み進めました。後半に紹介センター業界について玉石混交だと触れられていましたが、石ではなく玉でありたいと、またそのために日々の研鑚に努めたいとあらためて思いました。

老人ホーム「大倒産時代」の備え方

https://books.rakuten.co.jp/rb/14994044/

 

認知症の語りー本人とご家族による200のエピソードー

当事者の方や、その家族など介護者の「語り」を通じて認知症を見つめなおす、興味深い取り組みです。QRコードで音声、映像からも「語り」に触れることができる試みも良いですね。

『妻の下の世話をしていると、妻は私の頭をなでてくれる。「ありがとう」という意味だろう』

覚悟を決めて医療機関を受診したその人に早期の認知症を発見できたとしても、その後のこころのサポートを提供できなければ、それは早期発見、早期絶望になってしまう…という医療者のコトバにも感銘を受けました。後半の「医療とナラティブ」の稿も勉強になりました。

認知症の語り

https://books.rakuten.co.jp/rb/14270009/

 

未来の年表 人口減少日本でこれから起きること

元産経新聞の論説委員でジャーナリストの河合雅司さんの本です。少子化も高齢化も人口減少社会も随分前から言われていることで何を今さら…とこの本をまだ手に取っていない人がいたらぜひ認識を改めて読んでみてほしいです。特に第一部の人口減少カレンダーは、あとがきに「できるだけ可視化した」とあるとおり非常に具体的で指摘性に富んでいます。第二部の処方箋の方は、もう少し各分野からの知恵を集めて煮詰める必要があると感じましたが、それでも今後のことを考えるための素材としては充分すぎるくらいでしょう。

未来の年表

https://books.rakuten.co.jp/rb/14960047/

 

サイレント・ブレス 看取りのカルテ

現役の医師でもある著者の南杏子さんが小説という手法を用いて綴る、終末期を見据えた在宅医療の現場はセリフの一つ一つも生々しく、深い内容でした。

「医師は二種類いる。死ぬ患者に関心のある医師と、そうでない医師だよ」

医師にとって死ぬ患者は負けだ。だから嫌なもんだよ。君も死ぬ患者は嫌いか?」

「いまの僕らには負けを負けと思わない医師が必要なんだ」

「死ぬ患者も愛してあげてよ」

中でも第5章の、消化器がんの権威だった名誉教授が自身の末期膵臓がんで「死ぬために」と自宅に戻って主人公の在宅診療を受ける話は特に胸に響きます。

サイレント・ブレス

https://books.rakuten.co.jp/rb/15539375/

 

今回は以上、5冊をご紹介いたしました。おすすめ本はまだまだたくさんあります。また次の機会にご紹介いたします!