高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度について | 有料老人ホーム、高齢者・シニア向け住宅を探すなら、紹介センターウィルホームコンサルプラザ


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ウィルホームコンサルプラザのブログ

2020.11.18
各種制度・手続き

高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度について

この10月1日から、高齢者向け住まい紹介事業者(以下、紹介事業者)の公表制度がスタートしました。私たちウィルホームコンサルプラザも届け出を済ませました。

「高齢者住まい事業者団体連合会(=高住連)のホームページ内に届出内容が公表されています。一覧を見ると北海道から九州鹿児島まで、全国200件超の同業者が届出をしているようですね。相談員の人数や提携している法人数・ホーム数、紹介可能エリアなどに加え、前年度の成約実績まで掲載されています。

 

届出は有老協も推奨

玉石混交とされている「高齢者向け住まい紹介事業者」の情報を公表することで、高齢者住まいを探す側の方々に不利益が発生しないように、正しい事業者を選択できるように…というのが今回の制度の趣旨だと思います。

業界団体である全国有料老人ホーム協会(有老協)のホームページでも、「紹介事業者を活用する場合は届け出がなされた紹介事業者を選ぶ」ことと「取引のある紹介事業者が届出をしていない場合は届出を勧める」ことを協力依頼というカタチで推奨しています。

 

届出事業者=優良事業者?

私たち紹介事業者には特に資格も行政への届出も必要ありません。「何をしてくれるところなのか」という事業者の定義すらありませんから、相談する側から見れば「どこに行けばちゃんと相談に乗ってもらえるのか」がわからないのです。そこで紹介事業者が然るべき内容を届け出て、それを公表するという趣旨に私たちも賛同したわけです。

ただ少なくとも現時点では、届出事業者=優良事業者ということではありません。届出のためのハードルはあえて低くおさえてありますので、それこそ反社会勢力でもなければ届出は受理されるからです。また成約実績数や提携施設数といった項目は、紹介事業者の規模は判断できますが、優良な事業者かどうかを判断するのに十分ではありません。

ただ有料老人ホーム運営事業者の中には、この届出公表をしていない紹介事業者とは業務委託契約を更新しないというところも出てきました。つまり届出をしないとその運営会社のホームを一切紹介できなくなるのです。全国200社を超える紹介事業者が今回届出をしたのはこういった背景もあると思います。

事業者一覧ページを開くと全国の紹介事業者が運営会社名のアイウエオ順で並んでおり、ページ下部に公表内容がエクセルファイルで見られるようになっています。興味をお持ちの方はどうぞご覧になってみてください。

(高齢者住まい事業者団体連合会 紹介事業者一覧)

https://koujuren.jp/index1

セカンドオピニオンも積極的に活用してみては

先ほどの項で優良事業者について触れましたが、では優良な紹介事業者とは何でしょう。

豊富な知識や情報量、丁寧に相談を承る姿勢、迅速な対応や軽いフットワーク、きちんとした身だしなみと言葉遣い…といったところが条件になるでしょうか。これ、一覧表にできるほど単純ではありませんね。ホームページや案内リーフレットなどを見ても判断できるわけではありません。会って話を聞いてみて初めて分かることも多いはずです。

ケアマネジャーや入院先のMSW(メディカル・ソーシャル・ワーカー)などから紹介されて会ってみたけれど、知識がなさそう、時間や約束を守れない、特定の運営会社ばかり提案される、見学に同行してもらえない、電話をかけてもいつも繋がらない…など紹介事業者に不満があったときはぜひ「セカンドオピニオン」を求めてみてはいかがでしょうか。何せ200社を超える紹介事業者がいるわけですから。

 

ついでに

私たちウィルホームコンサルプラザのように小規模で運営している紹介事業者は、相談案件数や成約実績数といった土俵では規模の大きな同業者にかないません。有料老人ホームの運営会社からすればたくさん紹介をくれる事業者を優遇するのは当然なのかもしれませんが、「年間成約数が○○件以下の紹介事業者とは契約を更新しない」といった「ノルマ」を課されてしまうと非常に厳しいのが実情です。実際、契約を打ち切られた例もまだ数件ですが出ています。別の例では打ち切りまでには至らないものの前年実績に応じて手数料額が変動する仕組みを採用しているホームもあります。

「その運営会社のホームからは契約を打ち切られてしまいました(=紹介手数料をいただけない)ので弊社では紹介できません」と正直に相談者に伝える紹介事業者はまれでしょう。提携している(=紹介手数料が入る)ホームにできるだけ誘導し、条件は近いけれど提携していないホームは「存在しないもの」として(あるいは多くの待機者がいる、あそこは劣悪でやめておいた方が良いなどの理由を付けて)話を進めるのが良く使われる手だと思います。これはグループホームや特別養護老人ホーム(特養)、療養型病院など紹介対象外の選択肢に対しても同様にしているところが多いのではないかと思います。

手数料がもらえないという自らの事情で、相談者の選択肢を結果的に狭めてしまうこのやり方、第三者として公平・公正・中立を旨とすべき紹介事業者がしていいことだとは思えません。将来的には適正な相談料を相談者様からいただくシステムも考えたほうが良いかも…と私たちが考える背景にはこのようなイビツな現実があるのです。

ウィルホームコンサルプラザでは、弊社未提携のホーム、特養・グループホームなどの入居施設のほか、中短期的に利用するショートステイ・ミドルステイなどのご相談も承っております。どうぞお気軽にお問い合わせください!