「車両送迎」活用のススメ
ウィルホームコンサルプラザ入居相談員の雲井です。
今月はもう一本、ブログ記事をご用意しました。見学時の車両送迎を積極的に活用しましょう!という内容です。
どうぞご参照ください。
有料老人ホームの見学に同行してくれる紹介センターの中には「車両送迎」をしてくれる事業者もあります。
前回は紹介センターの選び方というテーマで、「見学に同行してくれる事業者を選ぶと良いでしょう」とまとめましたが、今回はもうひとつ突っ込んで「車両送迎もしてくれる紹介センター」を選ぶメリットについてお伝えしたいと思います。
車両送迎の「ご相談者様側の」メリット
1.足元にご不安のある方でも見学できる
入居対象者であるお父様は屋内をゆっくり歩くのが精一杯、同居しているお母様もそこまでではないにしてもだいぶ足元が弱くなってきた…といったご相談はとても多いですが、このような場合、お二人で電車を乗り継ぎ、エスカレータを上下し、列に並んでバスに乗り、最寄りバス停からさらに歩いてホームまで…というのは現実的に厳しいでしょう。
息子様や娘様などのご親族に車の運転ができる方がおられれば良いのですが、そうでない場合はホーム見学自体がとても難しいものになります。
車両送迎を紹介センターに依頼できれば、親御様宅で待ち合わせとして息子様や娘様もご一緒に見学に行くことができます。
なおホーム内では事前に伝えておけばほとんどのホームで館内の移動用に車いすをお借りすることができます。
2.迷う心配がない
初めて行く場所に無事たどり着けるかどうか心配…という方は多いものです。迷ったとしてもこれが総合病院や学校など街の「ランドマーク」的な建物であれば場所を知っている方も多いでしょうから通りすがりの方に道を聞くこともできますが、有料老人ホームというのは関心のない方だとたとえ毎日のように前を通っている方でも目に入りづらく、場所を聞いても知らないと言われることが多いでしょう。
知らないと言ってくれればまだ良いのですが「たしかこの道をまっすぐ行ったところに老人ホームみたいな建物があったなあ」などと言われたときは要注意です。「同じ町にそういくつも老人ホームはないだろうから多分そこだろう」と思ってしまいがちですが、教えてもらったそのホームが目的地であるホームとは限りません。
3.車内で「会議」ができる
ホームに向かう途中であれば「何を見るべきか、どこを確認すべきか」について紹介センター相談員からの事前の助言を得ることができますし、パンフレットなどで気になっていた点、疑問に感じた点なども相談員から詳しく説明してもらえます。
また見学後は良かったと感じた点、イマイチだなと思った点など感想を伝え合うことができますし、紹介センター相談員に「いま見学したホームと同程度のサービス内容で、もう少し遠くても良いので低額なホームを紹介してもらえませんか」など今後の動きについても打ち合わせをすることができます。
ご家族の車で行くのではなく、紹介センター相談員の車で送迎してもらうメリットはここにあります。
これが電車やバスなど公共交通機関での移動だった場合はどうでしょうか。まず固まって座れるかどうかが問題ですがそれをおいておいたとしても人の目も耳もある「公共の場」で、自身の、または自身の親族の老人ホームのことを気軽に心配なく話し合えるでしょうか。
4.身体的な負担が少ない
足元にご不安のない方であっても、初めての老人ホーム見学で知らないことだらけ、不安なことだらけの中で見学に行くことはただそれだけでも相当疲れるものです。加えての「行き帰りの往復」で、家に帰るころにはぐったり…ということも少なくありません。
紹介センターの送迎を利用すれば、この点はかなり軽減できるのではないでしょうか。また途中でトイレに寄りたい、のどが渇いたのでコンビニに寄ってほしい程度の「臨機応変」対応は想定の範囲内です。
以前、ご本人様・娘様をお連れしての昼食試食付の見学同行を終えてご自宅のすぐ近くまで来たときに「そこのマクドナルドに寄ってほしい、昼食が足りなかったのでハンバーガーを食べて帰りたい」と仰ったご本人様もおられましたね。その健啖ぶりには驚きましたが、ご希望どおりお送りしたことがあります。
3の「車内会議」については適切な助言のできる相談員であることが前提となりますが、このように紹介センターの「車両送迎サービス」を活用することは大きなメリットがあるといえます。
車両送迎の「紹介センター側」のメリットとは
今まで述べてきた内容は「相談者側」のメリットですが、実は紹介センター側にとってもこの「車両送迎」にはメリットがあるのです。これがわかれば「なぜメリットのないサービスを無償で提供するのだろう、何かウラの事情でもあるのでは…」と余計な(笑)心配をせずに済みます。基本的にはご相談者様のメリットと表裏の関係ではあるのですが。
1.迷わない
こちらからご自宅などご指定の場所にお迎えに上がり、自分の運転する車で知っているホームまでお連れするので、自分さえしっかり道を把握しておけば迷うことはありません。道路事情を踏まえて余裕を持ったスケジュールを組めば到着が遅れるなどの事態もほぼ避けることができます。
また現地待ち合わせとしていたご家族様が目的地にたどり着けず落ち合うことができないというリスクもありません。
2.車内会議に参加できる
見るべきポイント、確認すべき項目などをあらためてご相談者様にお伝えし、頭の中を整理してからご見学に案内できるのは紹介センター側にとっても大きなメリットです。
また見学後、ホームにどのような印象を持たれたのか、ホームからの説明を「勘違いして理解」されていないかどうかを確認することができるのも大きいですね。今後のご提案ホーム提示の参考になるお話が聞けることも多いです。
予算を若干オーバーしているホームだったときも「ここまでやってもらえるなら」と修正されるケースもありますし、ホーム選びの優先順位がどこにあるのかをつかむのにも役立ちます。
3.仲良くなれる
道中は30分から1時間ほど、遠めのホームにご一緒するときは1時間半ほどかかることもありますので、当然世間話なども交えながらの道のりになります。自分の家族のことや他のご相談者様とのエピソードなど、いろいろな話をしながらの送迎となります。
ケアマネさんから紹介された単なるイチ紹介センター相談員だった私が、「知っている雲井さん」になるわけです。
ご家族間のデリケートな事情をお伝えいただいたこともありましたし、「今回は実父の相談でしたが実は義母のことでも近い将来相談したいのですが…」と新たなご相談に繋がることもあります。つまり営業上でもメリットがあるという訳です。
…と今回は「車両送迎」について綴ってみました。
紹介センターはインターネットで検索すればいくつもの事業者が見つかります。ホーム選びのパートナーを選ぶ際に「見学同行してくれるか」に加えて「車両送迎もしてくれるか」という基準で選んでみてはいかがでしょうか。