海老名にお住いのお父様についてのご相談
今年の1月、三鷹市内の地域包括支援センター様経由でいただいたご相談です。娘様は都内にお住まいですが、お父様が神奈川県海老名市にお住まいで、最初の面談でご来社いただいたときには綾瀬市内の病院にご入院中でいらっしゃいました。
ご相談については、ご希望条件を伺って条件に沿ったホーム情報をお伝えするのが私たちの仕事と思われがちですが、その前にしておかないといけないと考えているのが、基本的な「考え方」についてお伝えすることです。例えば…。
・〇〇市内でサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を探しているのですが…
とご相談で言われたからと、サ高住のパンフレットをずらっとテーブルに並べて「いろいろありますよ、どれにしますか?」と選択させる紹介センターがあったとしたらどうでしょう。
ご相談者はサ高住と有料老人ホームの違いをご理解されているか、費用に食費などが含まれていないことに気付かず「費用が低額だと聞いたから…」という理由でサ高住と仰っているのではないかなどなどの確認をせずにただ言われるがまま資料を提示したとしたら、それはインターネットの検索サイトでも「ことが足りる」ことになりはしないでしょうか。むしろこの点についていえば、検索サイトの方があやふやなイチ相談員の記憶より、正確ですよね。
上記はひとつの例ですが、正しい知識に基づいた希望条件の整理は、私たちの業務に必要不可欠なものだと思います。
話がわき道にそれましたが、今回のご相談ではまず、さまざまな高齢者の住まいについて概要をご説明し、また「24時間看護師常駐」や「手厚い職員配置」などの意味もご説明したうえで、ご提案ホームは翌々日にあらためて、手作りの「比較表」と合わせてご郵送しました。
入院中のお父様のもとへも訪ね、ご入居後のホームでの生活もイメージしながらご見学ホームを絞り込み、ご家族様とのホーム見学に同行したのは、その後のことです。
退院までのスケジュールのこともあり、「まず見学」と予定を組みたくなるのはご家族様・紹介センター双方にとってもヤマヤマではあるのですが、今回は入院先の病院とも連絡を取り合ってご協力がいただけたこともあり、慎重にスケジュールを組むことができました。
候補として絞り込んだ二つのホームの、二つ目を見学した後は、各ホームの要点を駅前のカフェで話し合い、ご結論までのお手伝いをさせていただいたのですが、そこまで話が煮詰まったからこそ、翌日、「一つ目のホームをもう一度見学したい」というご連絡になったのだと思います。
再訪したうえで、結果二つ目のホームをお選びになられたのですが、この時点で私はどちらをお選びになられてもご満足いただけるのではないかと思っていました。肝心なことは見学された複数のホームの情報を正確に把握し、重視するポイントを整理するというプロセスを経たかどうかということです。
もう一点、これも時間的に余裕があったから実現できたことですが、見学を一日一か所にできたことも良かったと思います。日ごろからご相談者様にお伝えしていることでもあるのですが、「正確に把握」し、「重視するポイントを整理」するためには、見学先のホームを反芻することも大切です。一日一か所、同条件で複数のホームを見学する…ことで整理がしやすいのです。
ご家族様にこの点をご理解いただけたことで、私もご案内がしやすくなりました。
娘様からは別紙のお手紙でも、お褒めの言葉をいただきました。恐縮です…。